「ライカ スプリンター100の導入効果について」
建設業に於けるコスト削減の工夫
現在の建設業の実態として、発注工事量の減少、工事単価の低下等により非常に厳しい経営を強いられているのが実態と思われる。それに加えて建設CALS及び電子納品の実施が拍車をかけている。実際電子納品のフォルダー構成、文字の種類、ファイル形式等細かな規定をクリアーするために○○CAD、○出来、○○名人等のソフトを購入せざるを得ない。これらは会社にとって大きな出費である。しかしそれらのソフトを購入し書類作成、納品と言うだけでは、根本的なコスト削減につながるのだろうか。
自社の場合まず工程の見直しを行い準備工の大切さを再認識した。この準備工段階で以前よりCADを使用していて、最終変更図作成の為のCADではなく、現場施工のためのCADと言うような使い方をしてきた。座標計算も不要になり胸のポケットからポケコンが消え(但しライカの光波TCRA1105plusを使用時) 起工測量時点でほぼ最終変更数量の把握及び発注者との協議が行えるようになり、大幅な工期短縮が行えるようになった。ここで活躍するのが、ライカ スプリンター100である。
実際のところ、公共事業においては、工事受注後まず設計図書の照査に始まり、施工計画、起工測量の結果提出、工程打合せ等の事務的な作業が非常に多く、準備工の大半を占めている。それに加えて社内予算書の作成、環境及び品質ISO等の事務処理。この時間を作ることはなかなかである。
スプリンター100導入効果
スプリンター100を使い始めて実感したことは、まず何よりも“速い”と言う事だ。観測ボタンを押すだけで観測点の高さが表示される。BS、IH、FSの差引計算が不要である。と言う事は、視準誤差、視準ミスが無い。これは水準測量において一番気を使う縦断測量に非常に有利である。横断測量においても同様であるが、プラスαがある。それは、同時にスタジア測量も行ってくれるからだ。以前は巻尺により距離測定を行っていたのだが、距離が同時表示されるため今ではセンターまたは横断方向控え杭にスプリンター100を据付て、距離と高さの観測を同時に行っている。これにより、観測精度の高さと計算不要による作業時間の短縮を同時に手に入れた。
別件として、自社の発注者へのセールバリューとしても有効に利用している。舗装工事等の上層路盤工の施工高の確認等においては、発注担当技師がボタン一発で自社管理高及び設計高との対比が出来る為非常に喜ばれている。また、工事検査専門員からの発売メーカーや価格の問い合わせもあり、導入して本当に良かったと実感している。
メーカーへの要望とライカ・測量器のすすめ
上記にメリット面を記載したがデメリットは何かを探したが、これがまた良く出来ていて今の処 “無し”だ。実際こういうレベルは木の葉等の障害物に弱い。このスプリンター100についても例外ではないが、ちゃんと通常の自動レベルと同じように視準による観測が出来る。自動レベル+デジタルという品物だからだ。価格においても自動レベルの価格と遜色は無い(デジタルレベルとしては、超、超破格値)。バッテリーの持ちもびっくりするぐらい良い、箱尺はにくらしいかな、表がバーコード(デジタル用)、裏が自動レベル用(通常の目盛り)という気の使いようである。残念なのが、デジタル使用時のスリープ機能が無い事だ。(*注)パソコンのようにスリープ後に起動しても続けて作業できるようになると、長時間ほったらかしても自動電源OFF後にいちいちBMを視準する必要が無くなるからだ。場合によって自動レベル機能で使用すれば良いのだがデジタルの機能を十分に使いたいと思うのは誰でも同じだと思う。そしてもう一つ、PCカード等のメディアへ高級器と同じように対応してもらえると申し分無い。次の機種で検討していただけると有難い。
現在、自社にあって当たり前となったスプリンター100であるが、即購入をしてくれた社長と勧めてくれた販売店の有限会社ACCESS(宮崎県延岡市)さんに感謝している。自社は他にライカ製測量機器として上記したように光波TCRA1105plusを使用している。光波がひとりでに首を振りミラーを追いかける。ミラーがなくてもある程度の距離であれば、電線でも測距できる。杭打ちも座標を指定すればひとりで首をふる。これは衝撃的だった。計測したデータは本体内蔵(取り外し可能な)PCカードで管理できる。機会があればスプリンター100を含むライカ機器を体験する事を強く勧める。
私自身スプリンター100の導入効果は、非常に大きいと確信している。
(*注)メーカー注釈
原稿に書かれている「スリープ機能」につきましては、標準設定では15分でオートオフするようになっています。
電源再投入時には電源が落ちた時の画面ではなく初期画面に戻りますが、BM(ベンチ)の値(基準高)自体はそのまま保持していますので、器械・三脚が動いていない前提であれば、そのままBM値として使うことが可能です。 ΔHのボタンを押して、比高画面でそのまま測定すれば引き続き比高(高低差)が計算され表示出来ます。
宮前建設株式会社
宮崎県日向市大字日知屋16751番地